M1カルチャーその四(コミック好き)
これまで、M1カルチャーブログの順番を、一、二、三ではなく、壱、弐、参と書いてきました。
次は、肆(し)です。
これは「大字(だいじ)」と呼ばれる漢数字の旧字体です。
書くことはおろか、読むことすらできない人も多いと思います。
私もその1人です。
そういえばドラゴンボールの巻って大字じゃなかったかな?4以降はどうだったかなと調べると、以下でした。
第1巻:壱
第2巻:弐
第3巻:参
第4巻:四
第5巻:五
四からはシンプルな漢字になっていました。
五も伍(ご)ではなく五です。
ということでこのブログもその流れを踏襲します。
コミック好きはメタップスワンの競争力である
本題に入ります。
メタップスワンは、電子コミックの商材を扱う広告主のお客様が多いということが大きな特徴です。
そういった背景もあり、メタップスワンのメンバーは、コミック好きな方が多く集まっています。
このこと自体が、メタップスワンの最大の差別化になっており、競争力の源泉でもあります。
当社の事業は、インターネットの広告代理店事業、です。
お客様から広告予算を預かり、お客様からの期待以上の投資対効果=パフォーマンスを上げることで評価をいただきながら、受注を継続しています。
パフォーマンスを上げ続けるためには「運用力」が不可欠です。
「運用力」には、クライアントの業界や商売内容、運用媒体(SNS広告、ディスプレイ広告、リスティング広告等を含む)、ユーザー(消費者、読者)に精通していることが必要です。
当然ながら、正確なオペレーション力やクライアントとのコミュニケーション力など多岐にわたる力が求められます。
その上で、電子コミック業界の広告運用で成功する最大の鍵と言っても過言ではないのが、広告配信の費用対効果が高いクリエイティブを制作し続ける組織的能力、そのベースとなるクリエイティブのコミック/タイトルを選定し続ける組織力です。
運よく、効果が良い当たりコミックを見つけてパフォーマンスが高い広告を見つけられたとしても、配信し続けると、徐々に広告効果が落ちていきます。
業界用語で「枯れ」と言われますが、枯れた広告は、掲載量が減って縮小均衡に陥ります。
再び新しいコミック・タイトルを選定し、制作し、市場に投下し続ける必要があります。
これを絶え間なく行う組織力が不可欠です。
コミックには、少年マンガ、少女マンガ、青年マンガ、女性マンガといった区分に加え、多種多様なジャンルがあります。
バトル、アクション、スポーツ、恋愛(ラブコメ)、ギャグ、コメディ、ホラー、SF、ファンタジー、歴史、ミステリー、サスペンス、BL、TLなどなど。
商業出版に加えて、同人(自主制作)出版もあり、多種多様です。
全分野に精通した人は存在しません。
1人2人のスーパーマンがいたとしても、全顧客に対応することは物理的に不可能です。
一方で、電子コミックのお客様はこれらすべてのジャンルを扱っています。
当社において得意ジャンルに偏りがあるようでは、お客様からの期待を上回るパフォーマンスを絶え間なく上げ続けることはできません。
コミック選定/タイトル選定というのは、様々なジャンルに精通したメンバーで構成しているという組織づくりが不可欠です。
そして、毎月毎月、何百本、何千本といったクリエイティブを制作し、運用し続けてパフォーマンスを上げ続ける仕組みづくりも不可欠です。
右脳力と左脳力
コミック選定/タイトル選定には、左脳力(論理・数値・分析力・ロジカルシンキング)が強いメンバーはもちろん、右脳力(直感・創造・デザイン力)に強いメンバーも求められます。
予算管理、A/Bテスト設計、媒体戦略設計、入札戦略など、分析力や数値に強いことは左脳が不可欠です。
しかし、それだけでは不十分です。
コミック業界では、どのジャンルが当たるか、やってみないとわからなかったりするシーンが多々あります。
では、どんなジャンルでどのようなクリエイティブをつくるか?
最終的には配信してみないとわからないわけですが、「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」では、お客様の広告費のムダが大きくなります。
となると、どのようなタイトルをどのようなユーザーに訴求すれば効率よく当たりタイトルを見つけられるのか?
タイトル選定プロセスの中で、アタリをつける必要があります。
- 今、どんなコミックがユーザー(読者)に読まれているのか?
- 最近、バズっているタイトルは?
- 最近のトレンドは?流行は?
- これからドラマになりそうなコミックは?
- 競合他社ではどのようなタイトルの広告が当たっているのか?
- 今後、どのようなコミックジャンルが当たりそうなのか?
- どのようなターゲットにどのようなジャンルやタイトルの広告を届けれると良いか?
こういった問いに対しては、左脳に長けた人だけでは不十分であることは明白でしょう。
普段からコミックに親しんでいるメンバーの右脳力(直感力、想像力、デザイン・感覚的判断等)が不可欠です。
結論、右脳と左脳の両方がそろってはじめて電子コミックのお客様に対して組織戦でパフォーマンスを上げ続けることができる、と考えています。
ちなみに、代表である私のコミックにおける右脳力は最下位に近いレベルです。
少年ジャンプ世代だったため、ドラゴンボールやスラムダンクなどの有名作品には当然ながら親しんでいます。
少し前にはヒカルの碁にハマっていましたし、最近では、正直不動産、キングダム、SPY×FAMILYといったコミックを愛読しています。
しかし、そんなレベルでは、「休日に好きなコミックを読みまくっています。月数万円課金してます。」というメンバーに適うはずがありません。
之を知る者は之を好む者に如かず。之を好む者は之を楽しむ者に如かずという言葉の通り、四六時中趣味でコミックを読んでいるメンバーたちだからこそ、安心してタイトル・コミック選定を任せることができます。
コミック好きでなかったら?
ちなみに、「マンガは読まないです」というメンバーももちろんいます。
当社には、電子コミック以外のお客様も一定数いらっしゃいますので、コミックに知見がなくても、電子コミック以外のお客様に貢献することはできます。
電子コミック好きなメンバーも、ときには電子コミック以外の業界にも触れたい、幅を広げたいという声が上がっています。
電子コミック市場で十分な市場シェアを取った後は、次なる業界でも高いシェアを上げていきたいと思っています。
それでも、電子コミック好きなメンバーが多いという文化が他社に比べて際立っていることには間違いありません。
「え?仕事時間にマンガを読んでいても怒られないどころかお金がもらえるなんて、幸せじゃないですか」
「コミックのバナーがあるとついついクリックしてしまいます」
「当たりタイトルの科学化なんて虚栄です。偉い人にはそれがわからんのです。」
という人には、天国のような環境かもしれません。
Xでこんなコミックの広告を見たよ、という情報を共有することも立派な仕事です。
そう、Xのザッピングすら仕事になってしまいます。
逆に、
「コミックの広告を見るだけで吐き気がします。」
という方は、少なくとも現時点では当社の文化とは合わない可能性が高いかもしれません。
7月、上半期達成会で皆で東京湾クルーズをしました。
その際に一番盛り上がったのが、「推しコミック」ネタでした。
あーとか、それそれ、だよねといったオーディエンスの反応も多くて、メタップスワンってやっぱりこういう会社なんだな〜、と再認識したひとときでした。
こういう社風が良いという方には、ぜひ門戸をたたいてもらいたいと願っています。